心理学

【心理学】アドラーに学ぶ部下育成の心理学

どうもとがみんです。

上司・リーダー、部下・メンバーの関係性の中で、どういうコミュニケーションを取ればチームとしてのパフォーマンスが最大化するのか、

上司・リーダーがどういう考えで、部下・メンバーに接しているのか、どうコミュニケーションを取れば部下・メンバーの自立性や責任感を醸成することができるのか、上手くパフォーマンスを引き出せることができるのか。

また、誤解が発生しネガティブな状況にならないようにできるのか、そういう状態が発生しても解消に向かえるのか、

仕事をする中で色々と上手くいかないことが多く悩んでいる中で、たまたま見つけた「アドラーに学ぶ部下育成の心理学」という本を読んでなるほどと思う部分が多かったので、簡単に整理してみようかと思います。

アドラー心理学における教育の目標

アドラー心理学における教育の目標は「共同体感覚」の育成

その「共同体感覚」とは、自分は誰かの役にたつことができるという「自己信頼」、周囲の人は自分を助けてくれるという「他者信頼」、自分は社会に居場所があるという「所属感」

こういった感覚を高める方向にコミュニケーションをとることが重要で、そのために、教育においては「ほめる」「叱る」「教える」ではなく、「勇気付ける」ことが大切とのこと。

「勇気付ける」とは、相手が困難を克服する活力を与えることで、他社の評価にかかわらず、自立するようになり、

一方で「ほめる」は、相手の優れている点を評価し賞賛することで、他人の評価を気にし、ほめられないと頑張らないようになったり

「叱る」に関しては、人はダメ出しをされると、あたかも人格を否定されているかのように感じ、責められていると受け止め劣等感を植え付けられ勇気が減っていってしまう。

また、「教える」は指示をしてしまうからこそ、指示待ちのスタンスになってしまう。

重要なことは、相手が自分の力で自発的に困難を克服するように応援することで、これを助けるように上司・リーダーは部下・メンバーに対して接する必要がありそうです。

育成において気をつけること

育成において気をつけることをいくらか整理してみます。

自然の結末を体験させること

人は体験からしか学べない。失敗して痛い目にあい、死にものぐるいで試行錯誤し考える。その失敗を乗り越えて成功をつかんだ瞬間に大きく成長できると考えて、放っておいて、失敗を体験させる。

失敗しそうでも放置するため、「無責任」であるように誤解されてしまう可能性があるが、独り立ちの能力をつけるために育成の視点を優先させた結果の放置。

部下は必ず上司の元を離れていくので、独り立ちの能力をつけるために、育成の視点を優先させることが大切とのこと。

放置せずに、逆に「失敗させないように余計な世話を焼く」ことの方が残酷で、これは相手に劣等感を刷り込むことになってしまう。

なので、失敗して学び取る機会を奪わないようにすることが重要で、失敗したとしても相手を信じ続けることが重要。

論理的結末を体験させる

論理的結末とは「事前に約束をし、それを守ってもらうことにより、学ぶことる」というもの。

仕事でミスが多い部下・メンバーに対しては、ミスをしたら再発防止策のレポートを書いてもらう。や、ミスが繰り返される場合は担当を代わってもらうと、事前に約束し、ミスが繰り返される場合は、その約束を守ってもらうことで、問題行動を改めてもらうといもの。

約束には、合理性を重視し、納得できるものにする必要がある。

「責任」と「感情」の両面で境界線をしっかり引くこと

アドラー心理学では、あらゆる人間関係のトラブルは課題の分離ができていないことから起きると考えている。あらゆる問題に対してしっかり誰の課題かを見極めて相手の課題には干渉しないことが重要。

その課題の結末を引き受けるのは誰か?から誰の課題かを明らかにし、他者の課題には踏み込まないようにする。

例えば「上司が要領の悪い部下の仕事ぶりを見てやり方を変えるよう強制する」は、どのような方法を選ぶかは部下の課題であり、上司が部下の課題に土足で踏み込んでいる。

一定熟慮をした上でのアクションであれば、部下・メンバーがどのような感情を持つかは部下の課題であり、そのことに対して上司は責任を感じてはいけない。気にする必要がない。

陰口を言われていたとしても、それに自分が支配されないこと。

「どうすべき?」ではなく、「どうしたい?」を聞く

「どうしたい?」を聞くことによって、聞かれた側は自らの頭を使うと同時に腹を固め、自主性や責任感を高める。

一方で、「どうすべき?」と聞くと正解探しを行なってしまい、自主性や責任感とは対極的にある「依存」や「責任逃れ」モードに移行してしまう。

悩む部下・メンバーへのヒントの与え方

自分が過去に行ってきた成功体験、失敗体験を伝えることでヒントを与える。この時は抽象論ではなく具体的な事例で伝える。

または、ものの見方、観点を提供し、新たな角度から考えさせる。

リーダー上司の仕事は環境を作ること

目標の達成は、メンバーの頑張りと、うまく動けるような職場環境の2つの要因によってもたらされると考えられる。

上司・リーダーは環境を作ることに専念し、それによって部下メンバーに関節的な影響を及ぼすべきで、適度な距離を保つからこそ、逆に部下・メンバーが自分の力で課題を解決する力が高くなる。

まとめ

アドラ-に学ぶ部下育成の心理学を読んで特に気になった点を整理して簡単にまとめてみました。
上司はこういう考えで自分に接してんだろうな〜とか、自分はこういう風に他の人に接していったら良いんだろうな〜といろいろ考えることが多かったです。